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こわしてみました・イグニッションコイル

丸裸のコイル

作者のBandit250が製造されてちょうど10年目の年に、2次側の抵抗値が規定から大きく外れているのに気付き、新品と交換しました。バイク屋さんの話では、外からはわからないけど意外と劣化しているのが多いそうです。絶縁不良で漏電が起きると、夜間うっすらとコイルが光って見える事もあるとか。


樹脂を破壊してみる

コイル内部 導線の固まりを 鉄心が貫いている

イグニッションコイルの黒い本体は、中心にあるコイル(巻き線)にプラスチックを流し込んで固めたもので、ネジなどの類は一切なく、従って分解も不可能。中を覗くにはハンマーで叩き壊すしかないです。

コイル中心部にはエナメル線のような細い導線がビッシリ巻かれています。白いプラスチックでいくつかの層に分けてあり、重量のほとんどは鉄芯と巻き線。構造は単純ですが、現在(2005年)新品を買うと1個7千円はするそうです。高いですね〜!

内部の回路図

コイルの回路図

イグニッションコイルはプラグに高電圧をかけてスパークを引き起こさせる働きをします。中身は鉄芯を介して1次側コイルと2次側コイルが巻かれているだけ。この双方の巻き線の比率と電磁誘導の作用によって2次側(プラグコード側)に高い電圧を発生させるもので、複雑な電子部品や可動スイッチの類は一切含まれていません。


画像引用元
スズキBandit250「サービスガイド」1989年12月発行(最終追補1993年10月版)