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警告灯の点検・交換

警告灯のカバー

メーターの真下にある5連の警告灯。普段よく点灯するのは緑色のNEUTRAL(ニュートラルギアのインジケータ)とオレンジ色のTURN(ウインカーのインジケータ)、あとは青いHIGH-BEAM(ヘッドライトのハイビームのインジケータ)くらいでしょうか。左右にある赤いTEMP(水温警告灯)とOIL(オイル警告灯)はメインキーON時に点灯しますが、まともなバイクなら走行中に光る事はめったにないはずです。

これらも他の照明と同じくフィラメントを使った電球ですから、劣化して暗くなったり、いつのまにか切れていたりする事があります。運転中常に目の前にあるわりには、電球自体は奥深い所にあるのでバラすのは面倒ですが、たまにはチェックしてみましょう。


必要なもの

新しい電球
使われているのはウェッジ球(板状に加工された後端部分をソケットに差し込む方式の電球)で、場所によって3つの種類があります。
TEMP、TURN、OIL
T10ウェッジ 12V 3.4W
NEUTRAL
T7ウェッジ 12V 3W
HIGH-BEAM
T7ウェッジ 12V 1.7W
(参考:整備資料・ワット数
4ミリの六角レンチ
メーターまわりを外すとき使います。シートの下にあるやつでもいいです。
プラスドライバー
ヘッドライトハウジングや警告灯のカバー固定を外すとき使います。場所によっては狭いので、短めの方がいいかも。
スパナ
ヘッドライトハウジングの上下調整部用に10ミリ、ウインカーを抜くのに12ミリ(オープンスパナ)が必要。
その他
結束バンドとニッパー。場合によってはマイナスのミニドライバーも。

ヘッドライトハウジング、メーターの取り外し

レンズの固定を外し ライト調整部を外し ウインカーを抜く

まずヘッドライトのハウジングとメーターを車体から取り外します。

ヘッドライトは警告灯まわりには直接関係しませんが、ハウジングがあると作業の邪魔になるので、少々手間はかかりますが外してしまった方が確実な作業が出来ます。もちろん外すと言っても左右のウインカーを抜いてステー間からズラす程度で充分。ハウジング内のハーネス類を抜く必要はありません。

作業後ヘッドライトを組み立てたら、光軸の調整も必ずやりましょう。ボルトの締め込み位置だけで元の位置に戻したつもりでも、意外とずれているものです。

外されたライトレンズと左右ウインカー スピードメーターワイヤーを抜き スピードとタコの両メーターを外す

外したレンズやウインカーは、踏んづけて壊さないようにきちんと並べて管理。

スピードとタコの両メーターも取り外します。スピードメーターワイヤーは根元のノブを回して引き抜き、各メーターの根元に2本ずつある4ミリのキャップボルトを六角レンチで回して抜き、メーターは邪魔にならない所にぶら下げておきます。

警告灯ハウジングの取り外し

警告灯ケースの固定ネジ ハーネス固定バンドを切る カバーを外す

警告灯の入っているハウジング(ケース)は、2本のプラスネジでメーターステーの板に固定されており、ステーを挟むようにしてウラ蓋もいっしょに締め付けてあります。これをプラスドライバーで回して外します。この作業のためにライトハウジングを外したとは言え、これでもちょっと狭いですので、短めのドライバーがあれば重宝するでしょう。

この2本のネジは、樹脂製のケースに直接ねじ込んであるタッピングビスなので、あまり無理な力をかけるとネジ山がガバガバになってしまう可能性がありますから、締め込む時には要注意です。

中央部でハーネスを固定している結束バンドは、ニッパー等で切って解放します。年数が経っているものはコードの被覆が硬くなっていたりしますから、あまり無理にねじらないように。ハーネスがフリーになったら、ケースが少し動かせるようになります。

ケースの固定ピン カバーを留めている3つのネジ 黒いカバーの中から白いケースが

ケース本体は、ステーの板に2箇所ある穴に突起がはめ込んであるだけです。ここを抜き、ケースをひっくり返せば、電球の裏側にあたる5つのゴムブッシュがお目見えします。

電球のみを点検・交換するだけなら、このままブッシュを抜けばいいのですが、今回はケースの上側もバラしてみる事にします。左右と中央の3箇所にあるプラスネジ(これもタッピングビスです)を抜き、黒いカバーをゆっくり抜き取れば、中から白いケース本体が現れます。

劣化したスポンジを交換

防振スポンジ 同じ形にカットして カバーに貼り付ける

この黒いカバーには防振のためのスポンジが薄い両面テープでくっつけてあります。これはトップブリッジとの間に挟まって適度なテンションをかけ、走行中メーター全体にかかるショックを逃がすクッションの役割をしているわけですが、shun(作者)のBandit250は寄る年波のせいか亀裂が多数走り、クッションどころかヘロヘロになっていたので、ちょっとした段差でもメーターが大きく揺れていました。

そこでこの機会に新しくしてみようと思い、ホームセンターでウレタン材を買ってきて適当にカット成形し、両面テープで貼り付けてみました。結果はグッド!メーターがグラグラする事もなく、快適に走行出来るようになりました。あまり硬いのや分厚いのを入れると振動がモロに伝わって精密なメーターの故障を招く可能性もありますから、やってみる時にはそれなりの配慮が必要でしょう。

色付き板、電球の取り外し

色付きの板が5枚 中は小部屋になっている 色付き板は簡単に外せる

警告灯はそれぞれ独立した部屋で仕切られていて、上面に色分けされた透明プラスチック製の板がはまっています。といっても単に浅いミゾに乗せてあるだけなので、この状態でひっくり返せばバラバラに落っこちてしまいますので注意。

部屋の中は場合によってはかなり汚れているかもしれませんので、きれいに掃除しておきます。内部には電球が見えますが、ちょっと深い位置にあり、このままだと指が入らないので直接抜く事はむつかしいです。結局裏側からブッシュごと抜くしかないようです。

色付き板の向きは?

表と裏の違い

色付き板はカッティングされている面と平らな面とがありますが、どっちが上かは特に決まっていないようです。端っこ同志の赤いTEMPとOILは形も色も全く同じもので、左右で裏返しになっているだけ。NEUTRALとHIGH-BEAMも色こそ違いますが形は全く同じ。表裏どちらでも見え方はさして変わらないようですので、shun(作者)はとりあえず最初あった状態のままにしておきました。


透明度の違うHIGH-BEAM

透過性の差

5枚ある色付き板のうち、青のHIGH-BEAMだけがちょっと色が濃く、あまり光を透過しません。使われている電球も1.7Wと一番小さく、意図的にあまり明るく光らないようにしてあるようです。

おそらく5つのランプの中で唯一走行中もずっと光り続ける可能性があるからでしょう。ハイビームを使うのは主に夜間ですから、周囲が暗い中で目の前にやたらと明るい光があると運転の妨げになる・・という設計者の優しい配慮が見えるような気がします。
(あるいは単に車両の安全基準でそういった取り決めが存在するだけなのかもしれませんが・・)


ゴムブッシュをほじくり出す 密着している電球とゴムを剥がす あとはまっすぐ抜く

メーターの照明と同様、ゴムブッシュはかなり固く張り付いていますので、ミニドライバーなどをうまく使って、ていねいに剥がすようにして抜きましょう。無理をするとすぐゴムが裂けます。

ブッシュが抜けた後も、電球とゴムがピッタリくっついている場合がありますので、これも適当な工具でツッコミを入れ、ソロソロと剥がします。あとはまっすぐ引き抜けばOK。

ソケットの中の電極 ケースに刻印されている色分け ハーネスの色テープを合わせる

抜いた後のソケット内部も、サビや汚れがないかチェックしてください。

点検・交換を終えてふたたびはめ込む場合は、ちゃんと元の位置に入れるようにします。といってもマーキングは不要。白いケースにという文字が刻印してありますので、これに合わせてハーネスの左右分岐に巻かれている色分けテープを持ってくれば、きちんと元通りに組み付けられるというわけ。コードに負担がかからないよう、うまく取り回してください。

電球5種

こういう部分は球切れでも起きない限り(あるいは切れていても気付かないまま)ほとんど触ってもらえないでしょうから、生産後10数年も経過した電球は黒くススけて能力が相当低下しているかもしれません。手間をかけてここまでバラしたのですから、まだ使えるかもしれない電球でも全部新品に替えてしまった方が気分もいいでしょう。替えた後の中古も捨てずに、球切れした時のためのスペアに持っておけば心強いというものです。

最近流行の、明るくて消費電力の少ないLEDユニットに替えてみるのも面白いかもしれません。ただしTURN(ウインカーのインジケータ)だけは左右切り替えで電流の流れる方向が変化するので、極性のあるLEDは使えないと思います。

株式会社M&Hマツシマ・メーターパネルにLEDを入れよう!


点灯テスト

こういう作業でいちばんガックリ来るのが、いざ組上げてみてからスイッチを入れたらランプの点き方がおかしかったり、位置がずれていたりする事。そうなったらもう一度面倒な思いをして一からバラさなければなりません。

そうならないよう、たとえ配線に自信があっても、組み上げる途中で何度か点灯チェックをしてみる事をおすすめします。ちょっとした接触不良や、電球の定格電圧を間違えて買っていたなんて例もありがち。あとめったにないケースですが、新品のくせして球切れしていたり、通電した途端に切れてしまう不良品もあります。

中央にあるTURN(ウインカーのインジケータ)は、フロントのウインカー配線を外した状態でスイッチを入れると点滅ではなくずっと点灯したままになりますが、これはウインカーの球切れ時と同じく電球を外してあるために起きるもので、故障ではありません。